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令和3年8月30日(月)
08月27日現在海外相場 |
NYダウ |
35455ドル |
+242ドル |
ナスダック指数 |
15129P |
+183P |
CME日経先物 |
27855円 |
+215円 |
(尚、CME日経先物の前日比は前日の大証比) |
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本日のこだわり相場感
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◎米国株上昇
注目されました米国の先週末のイベントである、カンザスシティー連銀が主催した経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演したパウエル議長は「景気回復が続けば年内の量的緩和縮小開始が適切」との考えを表明した上で、早期利上げには慎重な姿勢を強調しました。ほぼ事前の予想通りの内容を受けた事や量的緩和の次の利上げは急がないとの受け止めから、先週末の米国株は上昇、景気敏感株を中心に買われ、NYダウは200ドルを超える上昇、ナスダック指数は2日ぶりに史上最高値を更新しています。
目先の米国の重要な金融政策のイベントを通過した訳ですが、米国株にとっては強気市場が続くことになったようです。量的緩和が年内に実施される事は既に多くの市場関係者の間では周知の事実で、多くの当局の要人が発言していた訳ですから、市場への影響は限定的で、むしろ材料出尽くし感が強まった訳です。更に将来の利上げの示唆がなかった事を市場は好感したようで、やはり利上げは株式市場へのインパクトはそれなりにあるのかも知れません。
米国の経済と金融政策の舵取りと言う意味では常にこの金融政策を決めるイベントが相場に影響を及ぼすのですが、ただ、市場の中にも一方的に強気論を述べる訳ではなく、例えばブラックロックのリック・リーダー氏は「経済には十分すぎるほどの流動性があり、最大雇用への動きをほとんど、もしくは全く阻害することなくテーパリングは進む」とみているものの、コロナ流行後の株高は大規模な財政出動や金融緩和が原動力となってきた訳で、急な引き締めではなくとも、株式市場への政策面の追い風は弱まるとの見方です。
過去最高値圏にある米国株は企業収益との対比で歴史的にみて割高になっており、積極的に上値を追う動きが鈍くなる可能性もあると指摘しています。確かに先週末のNYダウは史上最高値まで170ドル程度、ナスダック指数に至っては市場最高値を更新する動きで非常に強い展開が続いており、所謂「高値警戒感」出ても不思議ではないと言えます。
この米国の動きを受けた日本株ですが、シカゴCME日経先物は先週末の大証比で200円程度高くなっており、2万7800円台での動きです。先週末の日経平均株価が25日移動平均線の2万7666円に抑えられて終わっているだけに、週明けの本日以降、出来るだけ早期にこの水準を抜け出して2万8000円台の節目奪回して欲しいところです。6月以降中短期の移動平均線が下向きの動きとなっており基本的には売りから入る方が分がある展開なのですが、それでも25日線が横ばいから上向きとなると状況には変化が生じるかも知れません。
日本株にとってもこの米国株の堅調ぶりは強い下支え要因となりますが、国内的には新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大が続いている事や、自民党総裁選に続き、秋の衆議院総選挙など政局絡みの不透明感が相場の重石になるとの見方が一般的となっています。ただ、一方でコロナ禍が完全に収束するのはまだ大分に先でも、直近の動きを見る限りでは徐々に感染がピークしているのではないかと言った見方もあり、株式市場ではアフターコロナへの意識が強まっているとの指摘も出ているようです。
特にコロナ禍で物色の焦点があたったIT系の銘柄群には今後も引き続き物色する動きが続きそうだとして、新興市場であるマザーズ市場には資金を振り向ける動きも散見されています。既にコロナ禍でコロナ下での生活を余儀なくされた多くの人や企業が、引き続きコロナ対応の働き方を続けようとする動きがあるようで、コロナ禍が収束してもこの1年半の生活パターンがまだ暫く続く事を想定する動きが強くなっているようです。
今週は何と言っても週末3日の米8月雇用統計が注目されます。先週末の米金融イベントの内容を受けて、雇用統計の数字如何でFRB議長がどう動くのを再度注目することになりそうで、利上げの時期を明言せず、量的緩和の具体的な時期を示唆すると言う市場が既に予想していた通りの動きになれば、米国株は更なら強気の世界に突入することになるかも知れません。日本株は結局は米国株次第になりますが、上値が買い辛い材料が多いだけに、日経平均株価の2万8000円の心理的な節目はなかなか厚い壁になりそうです。
2975 スターマイカ
区分所有の中古マンション売買に特化する不動産流動化事業を手掛ける。8月26日、21年11月期の連結経常利益を従来予想の22.6億円→31.8億円(前期は24.9億円)に40.3%上方修正し、一転して27.6%増益見通し。
3038 神戸物産
冷凍食品など食材販売の『業務スーパー』をFC展開。8月26日、7月の単体売上高は前年同月比11.6%増の310億円、営業利益は同14.8%増の18.9億円。6月11日、21年10月期第2四半期累計(20年11月-21年4月)の連結経常利益は前年同期比21.9%増の151億円に伸びた。通期の同利益を従来予想の248億円→300億円(前期は236億円)に21.0%上方修正し、増益率が4.9%増→26.9%増に拡大し、従来の8期連続での過去最高益予想をさらに上乗せ。
3968 セグエグループ
セキュリティ製品の輸入販売とソリューション関連が両輪。SE派遣に強み。自社開発品育成。8月26日、米ジュニパーネットワークスが提供するネットワーク自動化ソフトウェア「Juniper Apstra」の取り扱いを開始。8月12日、21年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比13.2%減の2億9000万円に減り、通期計画の9億3800万円に対する進捗率は30.9%にとどまり、5年平均の55.9%も下回った。
4441 トビラシステムズ
独自の抽出アルゴリズムを用い迷惑電話番号を自動的に拒否、警告するシステムを開発、提供。8月26日、名古屋大学発ベンチャーで文化人向けプラットフォーム運営のSonoligoに出資。6月10日、21年10月期第2四半期累計(20年11月-21年4月)の経常利益(非連結)は前年同期比33.0%増の2.8億円に拡大し、従来予想の2.4億円を上回って着地。通期計画の5.1億円に対する進捗率は55.5%に達し、さらに前年同期の45.6%も上回った。6月1日、金融機関へフィッシングSMSに関する情報提供を開始。
6289 技研製作所
油圧式杭圧入引抜機等を製造。8月26日、シンガポールの大深度下水道トンネル立坑工事に圧入工法が採用。7月9日、21年8月期第3四半期累計(20年9月-21年5月)の連結経常利益は前年同期比17.8%増の31億円に伸び、通期計画の39億円に対する進捗率は79.7%に達し、5年平均の72.2%も上回った。
7725 インタアクション
撮像素子CMOSセンサー、CCD検査用光源装置大手。8月26日、イメージセンサ検査関連製品の大口受注を獲得。受注金額は1億円。22年5月期業績予想に織り込み済み。7月12日、21年5月期の連結経常利益は前の期比13.1%増の17.4億円になり、22年5月期も前期比3.3%増の18億円に伸びる見通し。
9722 藤田観光
椿山荘、太閤園擁する高級宴会場名門。ビジネス需要のワシントンホテル、箱根小涌園等も展開。8月26日、福井ワシントンホテルサービスの解散に伴い、21年12月期第3四半期に法人税等調整額(益)として2.3億円を計上する。8月12日、21年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常損益は103億円の赤字(前年同期は102億円の赤字)に赤字幅が拡大した。
3627 JNS HD
ソリューション・デバイス事業を展開。AI・IoT分野の開発に強み。キッズ向けコンテンツも。8月25日、持ち分法適用関連会社であるバリューデザインの株式57万6000株をアララへ譲渡する。これに伴い、22年2月期に約6.5億円を特別利益に計上する。7月14日、22年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常損益は1億5100万円の赤字(前年同期は3100万円の黒字)に転落。
3900 クラウドワークス
国内最大級のクラウドソーシング会社。ネット上の人材マッチング事業と大企業向け事業が柱。8月11日、21年9月期第3四半期累計(20年10月-21年6月)の営業損益(非連結)は4億3700万円の黒字(前年同期連結は9800万円の赤字)に浮上して着地。通期の同損益を従来予想の3億円の黒字→4億3700万円の黒字(前期連結は2億9800万円の赤字)に45.7%上方修正し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せ。
3933 チエル
学校教育向けICT事業が柱。授業支援システム、情報セキュリティほか、進路支援サービスも。8月13日、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は1億7500万円の黒字(前年同期は2900万円の赤字)に浮上し、通期計画の5億2000万円に対する進捗率は33.7%。
3998 すららネット
低学力の子どもにも適応するオンライン学習教材を塾や学校、個人に提供。塾の開業支援も。8月23日、21年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億6000万円→4億7200万円(前期は5億4800万円)に31.1%上方修正し、減益率が34.3%減→13.9%減に縮小する見通し。
4176 ココナラ
個人が知識やスキルをオンラインで出品できるEC型スキルシェアサービス『ココナラ』運営。7月15日、21年8月期第3四半期累計(20年9月-21年5月)の最終損益(非連結)は1億1600万円の黒字。通期の同損益を従来予想の4400万円の黒字→3000万円の黒字(前期は9400万円の赤字)に31.8%下方修正。
4584 キッズウェル・バイオ
北大発創薬ベンチャー。がん、免疫系中心にバイオ後続品を開発。8月12日、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は3.1億円の赤字(前年同期は2.4億円の赤字)に赤字幅が拡大した。
5724 アサカ理研
独自技術使った電子部品からの貴金属回収、精錬等が柱。エッチング液回収など環境事業も注力。8月13日、21年9月期第3四半期累計(20年10月-21年6月)の連結経常利益は前年同期比13倍の3億5700万円に急拡大。通期の同利益を従来予想の2億5000万円→4億0100万円(前期は6300万円)に60.4%上方修正し、増益率が4.0倍→6.4倍に拡大する見通し。
6533 Orchestra HD
企業向けデジタルマーケが柱。ユーザー属性に応じた企画・運用に強み。システム開発が急成長。8月13日、21年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の6.9億円に急拡大し、通期計画の8.6億円に対する進捗率は80.0%に達し、5年平均の47.5%も上回った。
6613 QDレーザ
半導体レーザー技術を活用したデバイスを開発、販売。視覚障害者向けアイウェアを育成。8月11日、22年3月期第1四半期(4-6月)の経常損益(非連結)は2億円の赤字となった。
6619 ダブル・スコープ
リチウムイオン電池セパレーター専業メーカー。8月12日、21年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常損益は5.9億円の赤字(前年同期は28.8億円の赤字)に赤字幅が縮小したが、従来の3億円の黒字予想から一転赤字で着地。
7071 アンビスHD
関東や東北中心に医療施設型ホスピス『医心館』展開。8月2日、21年9月期の連結最終利益を従来予想の18.5億円→23.9億円(前期は12.3億円)に28.9%上方修正し、増益率が49.9%増→93.2%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
7636 ハンズマン
宮崎地盤に九州で展開する中堅ホームセンター。8月10日、21年6月期の経常利益(非連結)は前の期比18.3%増の28.4億円に伸びたが、22年6月期は前期比18.9%減の23億円に減る見通しとなった。
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こだわりレーティング |
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08月27日(金)分
2587 |
サントリーBF |
三菱UFJMS |
Overweight継続 |
5300円→6000円 |
2685 |
アダストリア |
メリル |
新規買い |
2200円 |
3088 |
マツモトキヨシHD |
東海東京 |
OP継続 |
5300円→5900円 |
3296 |
日本リート |
三菱UFJMS |
Overweight継続 |
457000円→511000円 |
3319 |
GDO |
いちよし |
A継続 |
1800円→2000円 |
3402 |
東レ |
みずほ |
買い継続 |
900円→930円 |
3880 |
大王製紙 |
大和 |
2→1格上げ |
2300円→2500円 |
3941 |
レンゴー |
マッコーリー |
Neutral→OP格上げ |
1000円→1100円 |
4021 |
日産化学 |
みずほ |
中立→買い格上げ |
5800円→7300円 |
4028 |
石原産業 |
いちよし |
A継続 |
2300円→2500円 |
4189 |
KHネオケム |
いちよし |
A継続 |
4000円→4500円 |
4368 |
扶桑化学 |
三菱UFJMS |
Buy継続 |
5300円→5800円 |
4613 |
関西ペイント |
野村 |
Buy継続 |
3600円→3700円 |
5105 |
TOYOTIRE |
JPモルガン |
Overweight継続 |
2400円→2500円 |
5108 |
ブリヂストン |
モルガンS |
Overweight継続 |
5500円→6000円 |
5332 |
TOTO |
ジェフリーズ |
Buy継続 |
7200円→7500円 |
5444 |
大和工業 |
SMBC日興 |
1継続 |
4200円→4500円 |
6036 |
KeePer技研 |
東海東京 |
OP継続 |
3000円→4100円 |
6857 |
アドバンテスト |
CLSA |
OP→BUY格上げ |
11800円 |
6941 |
山一電機 |
いちよし |
B→A格上げ |
2000円→2200円 |
6965 |
浜松ホトニクス |
ジェフリーズ |
Hold→Buy格上げ |
7500円 |
7092 |
FFJ |
三田 |
新規BUY |
5150円 |
7716 |
ナカニシ |
いちよし |
A継続 |
3000円→3300円 |
8725 |
MS&AD |
東海東京 |
Neutral→OP格上げ |
3100円→4300円 |
9101 |
日本郵船 |
野村 |
Buy継続 |
6750円→10500円 |
9101 |
日本郵船 |
みずほ |
買い継続 |
6000円→12000円 |
9104 |
商船三井 |
野村 |
Buy継続 |
7500円→10000円 |
9104 |
商船三井 |
みずほ |
中立→買い格上げ |
5000円→14000円 |
9719 |
SCSK |
三菱UFJMS |
Overweight継続 |
7200円→7980円 |
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