− 9/10(火) −
リーマンショックもハードランディングも再来しない
予想外の急落だったが、急落は良い買い場
日経平均は9月に入ってすぐに38000円台前半のもみ合いから39000円台まで上昇しました。しかし、その後急落に転じて9月9日には35247円まで下落してしまいました。約3800円幅の急落です。
私の現状の相場認識は、「IT革命を背景としたメガトレンドが進展しており、8月月初の急落はそのメガトレンド内の一時的な急落だった」というものであり、
さらに
@AI革命が進展し続けている
A米国が利下げモードに入る
B投機ポジションが大幅に整理されて需給が軽くなった
などの理由で、高値を更新していくような上昇の条件がそろったのではないか、という見方を述べてきました。
そうしたことから、私としては大きな調整がないまま高値に向かうようなイメージを持っていましたので、ここで日経平均3800円もの急落は正直なところ予想外でした。
しかし、基本的な相場の見方は変わりません。株価は非常に大きな上昇トレンドが継続していると思っていますし、直近の急落もその中の一時的な調整だと見ています。
短期的な株価の推移を予想するのは困難ですが、基本的には大きく下がったら少しずつ買っていく方針でいいと思っています。
これぞソフトランディング
株価が急落した理由として、米国の景気がハードランディングするのではないかという懸念が蒸し返されたことがあります。
9月6日に発表された8月の米国雇用統計では、非農業部門雇用者数が事前予想の16万人に対して、14.2万人と小幅に下回りました。また6月分が17.9万人⇒11.8万人、7月分が11.4万人⇒8.9万人へと下方修正しました。こうなると、今回発表された8月の14.2万人も来月には下方修正されるのではないかと懸念されるところです。
しかし、失業率は4.2%へ低下していますし、平均時給の前年比も予想の3.7%を上回って3.8%となっています。
CPI(消費者物価指数)については、前年比2.9%とついに2%台に落ちてきました。
失業率は巡航速度と言われる4.0%に近い理想的な水準ですし、平均時給も物価を上回り上昇しているということで、雇用環境はむしろ理想的な状況だと思われます。
そして、GDPの67%を占める個人消費も前年比4.8%と大きく伸びています。
以上の状況をみると、アメリカ経済はハードランディングとかリーマンショック再来などという状況とは程遠いきわめて順調な状況と思われます。
前FRB議長で現アメリカ財務長官のイエレンさんは、今のアメリカ経済の状況について、「これぞソフトランディング」と述べていますが、まさにその通りの理想的な状況だと思われます。
こうした順調な経済状況の中で、アップルはAI機能搭載の新型iPhoneの発売を発表しました。10月にはテスラがロボタクシーを発表し、今秋にはエヌビディアが新型AI半導体の出荷を始めます。AI相場を再点火する材料が目白押しです。
前回も述べましたが、私は、エヌビディアの新型AI半導体「ブラックウェル」が世に出てくると、AIビジネスはまた新次元に入ってくると思いますし、そこからがAI革命およびAI相場の本番ではないかと思っています。
<注意>
この原稿は、筆者が運用で勝つための戦略を探るアイデアを模索している過程取り急ぎを記したものです。注目株として取り上げている銘柄、その上値目標などについても、あくまでも筆者が個人的な運用において注目している株、メドとしている目標株価であり、推奨ではありません。読者の皆さんが投資される際には、これをあくまでも参考として、最終的にはご自身で吟味して投資していただくようにお願いします。
|